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伊勢茶

主な商品
かぶせ茶
始まり
平安時代の延喜年間(901から922年)
主な生産地
四日市市水沢地区
情報
美味しい入れ方、保存法、種類と特徴はこちら

お茶の歴史

 平安時代の延喜年間 (901から922年)に現在の四日市市水沢にある一乗寺(いちじょうじ)の僧玄菴が、 *空海(弘法大師) によって中国の唐から伝えられたという茶の木を植え、栽培したのが始まりであるといわれ、 「冠山(かんざん)、茶の木原(ちゃのげんぼく)」 という名称で、昭和56年3月26日に四日市市指定記念物(史跡)に指定されました。

 製茶工業として盛んになったのは江戸時代終わりからで、 横浜から日本茶がアメリカ等に輸出されるようになり、 四日市から横浜間の定期航路開通で水沢産のお茶が運ばれるようになってからです。

 三重郡四郷村の5世伊藤小左衛門が輸出品として茶の有望なことに着目し、 自ら製茶事業を拡大していくとともに付近村落のものに茶園をつくらせました。
その後、 製茶工業はますます盛んになり、横浜・ 神戸を経て輸出をするとともに四日市港からも輸出を行い大正9年には総輸出額の40% を占めていました。
しかし、 その後、静岡に比べて加工工程の機械化の遅れや、第1次世界大戦後の不況の影響で当地域の製茶工業は衰えてしまったのです。
かくて、 昭和の初期には三重県は茶産地でありながら、その大部分は荒茶のまま京都・ 静岡におくられることになったのです。

 現在、 三重県の生産量は静岡県、鹿児島県に次いで全国第3位であります。
当地域のお茶は、 *「かぶせ茶」に特色があり、 全国のかぶせ茶生産の2割を占めています。


*空海‥ ‥‥‥仏教真言宗の開祖、804年から806年唐の長安に留学。高野山に金剛峰寺を創建

*かぶせ茶‥ ‥‥新芽が出たころ、茶の木に覆(おお)いをして日光を遮(さえぎ)り香味(こうみ)を出した茶